精神科の看護師の主な仕事内容の1つが患者の健康状態の確認です。精神疾患の症状によっては患者自身が自分で症状を的確に伝える事が出来ない事も珍しくありません。看護師は、バイタル測定や体重測定といった日頃のチェックに加えて、患者とコミュニケーションを取りながらいつもと違う点がないか確認を行います。違和感等がある場合は、すぐに担当の医師に報告した後、診察や治療の補助を行う事となります。患者自身が気付かない小さな違和感を見逃さないために、普段からしっかりとコミュニケーションを取っておく事が必要です。
精神科では、薬物療法が最もポピュラーな治療方法となっています。患者が毎日正しい時間に正しい量の薬を服用出来るようにサポートする事も看護師の仕事の一つです。薬を飲む事に抵抗を感じる患者や服用したフリをして後で吐き出す患者も多くいる事から、患者が抵抗なく薬を飲めるように善処したり、目の前で服用した事を確認する等、患者に合わせた工夫が必要となります。また、施設や入院患者ではなく、外来の精神科では点滴による投薬をする機会が増えているのが現状です。
精神疾患の症状によっては、1人で身の回りの事を行えない場合も珍しくなく、入浴介助やトイレの補助、ひげ剃り・整髪を看護師が行います。入院可能な病院・施設であれば患者の代わりに食料品や日用品を買い出しに行く事もあるでしょう。勤務する病院・施設の規模や患者の症状によってセルフケアの内容は大きく異なります。また、生活習慣を取り戻す事を目的に患者がスポーツ等のレクリエーションに参加する際には、患者の付き添いも看護師の仕事となります。